MRI検査方法
MRI検査を安心して受けていただくために、検査の仕組みと手順についてご説明します。
MRI検査とは超伝導磁石が埋め込まれたトンネルの中に体を入れて、磁石と電波の力によって体の中の構造を調べ、コンピューターによって人間の目でわかりやすいような画像に再構成して、体の中を映し出す検査です。
超電導磁石
- 液体ヘリウムを使用して冷却することにより超伝導状態にして磁石を作ります。リニアモーターカーと同じ原理です。
- 使用する磁気や電波は、無害で、体に感じるものではありません。
- 検査による痛みはありません。
- X線は使いませんので、CTと違って被爆はまったくありません。
- 患者さん自身の体の位置を変えなくても、あらゆる角度から、体の中の様子をみることができます。
- 従って検査中に体位を変換する必要はありません。
注意事項
次のような方は、必ず申し出てください。
以下の方は検査を受けることができません
- 心臓ペースメーカー、刺激電極などを装着している方
- 金属製の心臓人工弁を入れてある方
- 脳動脈瘤の手術により、金属クリップを入れている方
以下の方は検査を受けられないことがあります
- 人工関節などの金属類を体内に埋め込まれている方
- 閉所恐怖症の方
- じっとしていることが困難な方 (小児など)
- 妊娠、または妊娠されている可能性のある方
- 以前に大きな外科手術を受けられたことがある方
- アートメイク・刺青・タトゥーを入れている方
検査を受ける際
金属のついていない下着になっていただき、検査着に着替えていただきます。
- 身につけている金属類は全て外して下さい。MRI装置にくっついてとれなくなってしまいます。
特にピアス・ヘアピン・エレキバンには気を付けて下さい。やけどをする危険があります。 - クレジットカード・テレホンカード・定期券などは、MRI装置から発生している磁気のために使えなくなってしまいます。検査室には持ち込まないで下さい。
検査のご説明
検査室に入る前に、金属を身につけていないかどうか、再度確認させていただきます。
- 検査用のベッドに仰向けに寝て下さい。体の位置がずれないように固定させていただきます。
- 検査中に異常を感じたときのために、連絡ブザーを持っていただきます。また、検査中は検査室スタッフとマイクを通していつでも会話ができます。同時に直接及びテレビカメラを通じて患者さんの状態を絶えず見ております。
- 検査時間は20分から40分程度ですが、検査の内容によってはそれ以上かかる場合もあります。
- 体の力を抜いてリラックスして検査をお受け下さい。具合が悪くなった時には、遠慮なくブザーでお知らせ下さい。
- 検査の前にきれいな画像を撮るための注射をすることがあります。
検査を始めます
検査が始まると装置から「ガーッ」という大きな音がしますが、超伝導磁石から出る音で心配ございません。
- 検査中は動かないようにして下さい。動いてしまうと写真がぶれてきれいな画像を得ることができなくなり、正確な診断の妨げになります。
- 検査する部分が胸やお腹の場合には、何回かに分けて少し息を止めていただく場合があります。できない方にはスタッフに申し出て下さい。
- 検査の内容によっては造影剤という薬剤を使ってきれいな画像を撮影する必要があります。造影剤には静脈注射・点滴あるいは内服により使用する物があります。また2種類の造影剤を併用することもありますので、スタッフの指示に従って下さい。なお気管支喘息の方は造影できないことがありますので、申し出て下さい。
検査終了後
検査終了後、安静などの必要はありません。
- 食事・入浴など、日常生活は普段通りで結構です。
- 造影剤を使用された方で、検査後気分が悪くなった場合はすぐ連絡して下さい。
(過敏症の可能性がありますので、処置が必要な場合もあります。) - 検査の結果は専門医が診断いたします。
- 結果の説明は主治医の先生がいたします。指定された日時に来院して下さい。